国の天然記念物「ツシマヤマネコ」を交通事故から守るために、長崎県対馬市の市民ボラン
ティアグループと環境省対馬野生生物保護センターが、対馬市対馬町の小鹿トンネル周辺で、
道路下にある排水路入り口にU字溝を設置しました。先日の新聞記事に載っていたものです。
ヤマネコが通る排水路の入り口に水がたまっても利用できる状態にし、道路に飛び出さないよ
うにしたということです。

センターによると、ヤマネコが巻き込まれた交通事故は1992年以降、合計50件起きていて、43
匹が死んでしまったのだそうです。このトンネル近くでは、2007年1月に車にひかれてしまった
死骸が見つかったということなのです。

排水路の入り口部分は雨が降ると水がたまってしまい、ヤマネコは排水路を利用しづらいことが
わかっていたといいます。道路に飛び出して事故に遭う恐れがあるために、入り口に通り道とな
る「ネコ走り」を確保することにしたのです。

そして、センターは「排水路にカメラを設置てし利用状況を見守る。排水路はほかにもあるので
道路関係者の理解が得られるデータにしたい」と新聞取材で話しています。

昨年12月と今年1月、死骸が見つかった場所の道沿いに、事故防止を訴える移動式の看板を2基ず
つ設置したのだそうです。

天然記念物という貴重な動物とはいえ、動物の命を守るこのような取り込みというのは良いこと
なのではないかと思います。動物だからこそ、ついつい道路に飛び出してしまうのかもしれませ
んが、事故に遭っていきなり命を落とすというのは悲しいことです。防止できればいいですね。


ますだの現代画報
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